1998年に元祖炭シャンプー「クライファー」を発表して以来、当社には全国からたくさんのご質問・ご相談が寄せられるようになりました。そのご相談にひとつひとつお答えする中で、髪やお肌に関する基本的な考え方や知識に誤解のある方、過った認識を持たれている方が想像以上に多い事がわかりました。そこで当社ではクライファーをお使いになっているいないに関わらず、全ての方にお伝えしたい「髪とお肌の基礎知識」や「お手入れのテクニック」などをまとめた小冊子 "美容師・エステシャンに聞くマル秘テクニック「ちょっと気になる髪とお肌のお話」"を2003年春に発行しました。印刷物はご好評のうちに配布を終了しましたが、当ホームページにその全文を公開いたします。皆様の髪・お肌のお手入れのヒントになれば幸いです。
また、この内容についてご意見、ご質問のある方は下記までメールをお送り下さい。
20年以上美容師をやってきました。
回数にすれば7万回以上、お客様の髪にじかにふれ、直接のお声を聞きながら、そのスタイルだけでなく、髪や頭皮、お肌の健康を考え状態を見続けてまいりました。
ある時期からずっと気になっていた事があります。
新米美容師だった昭和54年頃に比べここ10数年位の間に明らかに、若い方(特に20~30代の女性)の髪の細さ、薄さが目立ってきているのではないだろうか…。実際に抜け毛、早期白髪、頭皮トラブルは男性だけの心配事ではなくなり、そして年々低年齢化しているようなのです。
食生活、睡眠、血行障害解消、ストレスやタバコとのつきあい方、洗剤、薬剤などの成分による刺激の回避、そして正しいシャンプーの方法、お肌のお手入れ法など、何か少しずつ見直すと随分違うような気もするのですが…。抜け毛や細毛…気になりだしたら→育毛剤。という人はいませんか。
ちょっと待ってください!育毛剤に頼る前に、習慣を見直すという方法も試してみませんか?
お手入れ方法、習慣を見直し、いきなり育毛(頭皮が気になる→育毛剤)では無く順を追って(手入れ方法の変更→頭皮の状態を整える→抜け毛が減る→育毛)お手入れしてみませんか?
髪や素肌が健康で美しくなろうとする、ご自身が本来持っている力を最大限に引き出してみませんか。
美容師としてつちかったプロのノウハウ、お役にたてればうれしいです。
(株)イクスパンド・フィット 代表 清水 秀次
毛穴の断面図を見てみましょう。髪の根元の頭皮の内側の部分を「毛包」と言います。さらにその一番先っぽの丸くなっているところを「毛球」と言います。毛球の中の「毛乳頭」が「毛母」に信号を出します。毛母細胞が分裂して皮膚表面に向かい、角化して髪になります。もしも毛穴=「髪をつくり出す毛包の入り口」が皮脂や汚れで詰まっていたら、髪の成長の障害になったり、髪の生成に必要な充分な酸素が供給されない等の不具合がおこるはずです。毛穴や頭皮は清潔にしておきたいですね。ちょっと気になるコラム(1)
私は電車に乗ると、職業柄つい座っている人の髪や頭を観察してしまいます。
流行の髪型に目が行く事も有りますが、それよりもやはり髪や頭皮が気になります。ここ数年若い方(特に20~30代の女性、もちろん男性も)髪の細さや、薄さダメージなどです。ストレス、食生活、刺激物、タバコ、それともホルモンバランス等によるものでしょうか?もしや、自分に合ったお手入れの方法を知らないが為に、髪やお肌の老化を促進させてしまっているのではと、気になってしまうのです。現代の人が、昔に比べて、背が高く、顔だちもスッキリ、モデルさんのようにスタイルもよく、奇麗な方をたくさん見かけますが、髪やお肌に関してはハッキリ言って20~30年前の方がはるかにきれいで、髪本来の美しさが感じられたように思います。
何が違うのでしょうか?ヘアカラーやパーマスタイルの流行は別として、化粧品もケアケア材もその品質は進歩しているはずなのに・・・。
シャンプー剤も次から次へと新製品が発売されてます。そういえば、一頃、朝シャンと共にリンスインシャンプーというのが流行しました。
利便性はよかったかもしれませんが、私に言わせれば「汚れた皮脂を落とす前にリンス成分でコーティングし、頭皮や髪に残留させる、矛盾したシャンプー」でした。最近は自然素材やナチュラル志向のシャンプーも人気のようですが、気にしてみるとまだほとんどのシャンプーには、洗髪時の指通りのためにリンス成分が入っています。また一方で、毛先のいたみのケアのために入れた成分が、頭皮の方に付いて残ってしまう場合も多くあるようです。
シャンプーは汚れや皮脂を取り除く事が第一の目的のはずです。
汚れや古い皮脂がさっぱり落ちると、肌も頭皮も新しく自らの皮脂を出し、潤そう、元の状態にしようとします。それは人間の身体に本来ある機能ではないでしょうか。シャンプーにリンス成分を全く入れなかったら、濡れている間は指通りが悪く、きしむでしょう。でもそれは自然な事だと思います。枝毛や切れ毛が心配な場合は、その部分をきちんとケアしてあげればいいのです。
エアコン漬けや厚着で育った子供の抵抗力が弱くなったと言われるように、過保護に育てられた髪も弱くなってしまったのではないでしょうか?
お肌もあまり若い頃からリッチなクリーム等をつけていると、自分の肌の分泌力が抑制されるという話を聞いた事があります。それはわざわざ高いお金を出して、肌が本来持っている素晴らしい機能を退化させてしまう事だと思いませんか?
もちろんお肌や髪に何かをつけるなというのではありません。ご自身の持つ力を壊さないように、たまにつけてあげればよいのではないでしょうか。
ご自分の髪やお肌の、本来の状態、ハリ、ツヤ、弾力をご存じですか。
表面的な「しっとり」「サラサラ」「ツルツル」感に翻弄されてしまっていませんか。
シャンプーこそ美容師の基本の基本。そして健康な髪にとってもいちばん大切な事!
1.予すすぎ
●たっぷりの湯量でよくすすぎます。これで髪についたほこりなどの汚れの8~9割は落ちます。残りの1~2割、例えば頭皮にこびりついた脂汚れ、臭いなどをシャンプーを使って清潔にします。
2.シャンプー
●シャンプーを手にとり、やさしく泡立てながら指の腹で頭皮を揉み洗い。爪を立てると頭皮を傷つける事になり、フケや雑菌によるトラブルの原因になるおそれも…。
●かゆくなければ、それほどゴシゴシ洗う必要はありません。よく泡立てたら、頭皮のコリを揉みほぐすような感じでマッサージ、指圧をして、1~2分そのまま放置します。
●一度目のシャンプーでよく泡立っていれば一回洗いで充分。
●泡立ちにくい時はいったんすすぎ、一回目の約半量のシャンプーで二度洗いを…。
●不十分なすすぎは頭皮トラブルのもと!せっかくシャンプーに時間をかけて丁寧にしても、肝心のすすぎがきちんとできていない方も多いのでは…。
●(ポイント)理・美容室でのシャンプー後のすすぎを思い出してください。ご家庭のシャワーよりずっと強い水圧で、そしてたっぷり時間をかけてしっかりすすいでいます。洗剤を残留させないためには、あれくらいしっかりしたすすぎが必要なのです。すすぎ時間の目安はショートヘアで3分。セミロング~ロングの場合は4分です。
●「これくらいでいいかな」と思ったら、今度は頭皮を重点的に、同じくらいの時間をかけてすすぐと丁度よい程です。
●「髪」ではなく「地肌」「毛穴」にダイレクトにお湯が当たるように、シャワーの角度を、頭の丸みに対して直角に当てます。
●ご家庭の水圧は美容室に比べて弱いので、地肌にバシャバシャお湯が通る感じで充分すすぎましょう。
一般には、せっけんや洗剤が汚れを落とすように思われていますが、せっけんや洗剤が汚れを浮き上がらせ、すすぐ事で初めてきれいになります。つまり、ホントに汚れを落とすのは「すすぎ」。いくら強力な成分でがんこな汚れを肌から浮き上がらせたとしても、きちんとすすぎがされなければ、汚れが落ちないばかりか、洗浄剤をはじめとした成分も一緒に肌に残留し、刺激となったり、ダメージを与えてしまいかねません。すすぎにくい所、残りやすい所に肌荒れ等のトラブルが見られる事もよくあります。
すべて『ここ』で述べたようなシャンプー法を実践しなければ「あなたのシャンプーは間違っている!」というほど気が強くはありませんが、すすぎが不十分なシャンプーについては「間違ってる!」とつぶやきたくなってしまいます。
毛穴の詰まりを取るためなら、お風呂に入った時には最後にシャンプーをしましょう。お風呂の蒸気で毛穴が開き、皮脂も角質も柔らかくなり、毛穴のつまりや汚れが取れやすくなります。シャンプーするまでの間、ビニールキャップをかぶるとなお効果的!
反対にまっ先にシャンプーをした方がいい場合もあります。
それは髪がいたんでバサバサな時。
こんな時は湯舟に入るより前にシャンプーをして、水気をタオルで取り、トリートメントをつけましょう。トリートメントを流すのは、体を洗い、湯舟につかって、お風呂を出る間際に流しましょう。
お風呂の蒸気と、たっぷり時間をおく事で、美容室でやってもらったトリートメントを思わせる髪の輝きに…。こちらもビニールキャップをかぶるともっと効果的です。
トリートメントをする頻度は、いたみのはげしい時はシャンプーの度に。それほどでもない時はシャンプー2~3回に一度で充分です。
パーマやヘアカラーをしたら、1週間くらいはシャンプーの度に、毎回5分位かけてケアしてあげましょう。トリートメント剤は髪の内部に成分が浸透しやすく、そしてすすいだあと残留しにくい、ベタつかないタイプがおすすめです。
美容室やホテルでみかける、使い捨てできる薄いビニール製のキャップ。入浴時に髪が濡れないように「マイ・キャップ」をお使いの方もいらっしゃると思います。これが意外にもシャンプー、トリートメントにとっても効果的。毛穴が開き中の汚れが取れやすくなり、トリートメント成分が髪に浸透しやすくなります。美容師時代から活用しています。詳しくは下記をご覧下さい。
※シャンプー、トリートメントの後は「すすぎしっかり」をお忘れなく!
「シャンプーをする度に髪が抜ける」と気にして、シャンプーをあまりしない方もいらっしゃいますが、これは間違いです。シャンプーによって特に痛みもなく抜けていく毛は、もうその状態からは育つ事のない、自然のヘアサイクルによって抜けた毛と考えられますので、気にする事はありません。それよりも頭皮が不潔な状態であったり、毛穴が皮脂で詰まっている状態のほうがもっと良くないのです。頭皮の汚れや皮脂、古い角質をきちんと取り除いてあげると、体は新しい適量の皮脂を補おうとし、新陳代謝を促します。そして毛穴がきれいな状態であれば髪の育ちを妨げず、毛根にも酸素が届きやすいはずです。髪の毛の畑である頭皮が良い状態でなければ、健康な髪は育たないのです。
また、髪は夜寝ている間に作られるので、疲れて帰ってそのまま寝てしまうのではなく、寝る時は清潔な状態にしておく事が大切です。
シャンプーの回数の目安は、夏は毎日~1日おき。冬は2~3日おき。ただし脂が出てきてベタついた時、外出したりしてほこりがついた時、汗をかいた時、整髪料をつけた時などはシャンプーしましょう。
一方、頭皮や髪の根元がカサカサしている時や、地肌が乾燥して出る乾燥タイプのフケが出た時は洗いすぎのサインです。ふだんから、ご自身の丁度良い皮脂の感じをつかみ、規則的に洗ってあげましょう。
フケは誰でも必ず出ています。フケも垢と同じで角質です。通常、肌の代謝は28日周期でくり返されています。古くなりはがれていく皮膚組織がフケや垢です。頭皮には適度は皮脂が出ているので、フケは頭皮にくっついていて、シャンプーの時に流されていくので、普通はあまり目立たないので気付かないだけなのです。つまり肩などに白いフケが目立つという方は、皮脂量バランスの崩れによる頭皮の乾燥が考えられます。
フケが気になったらどうしますか?シャンプーの回数を増やしたり、いつもよりしっかり洗う?ゴシゴシよくこすって洗う?そうするともっと頭皮は乾燥して、もっとフケが出てしまいます。トニックをつけてみる?これも一時的にスーッとして気持ちいいかもしれませんが、頭皮には刺激になります。
このような場合は、これらとは全く反対の事をすれば良いのです。1~2日おきにシャンプーする。ゴシゴシこすらずにやさしく洗う。とにかくよくすすぐ。トニックはつけない。皮脂の量が正常ならフケの心配はいりません。次のシャンプーの目安は、頭皮から出てきた脂が髪に移ってきた頃です。
また、食生活によってフケが増える、シャンプー剤が合わない、整髪料など頭皮にとって余計な物がついてしまっている、といった場合もあります。一方、ストレス、極端なダイエット、病気や服用している薬の影響等でフケが多くなる方もいらっしゃいます。フケだけでなく抜け毛や細毛の心配をしないためには、からだ全体、そして心も健康でいる事が大切なのだと思います。
もう十数年以上も前からでしょうか、「朝シャン」の流行は…。お出かけ前にきれいになってリフレッシュ」あるいは「熱いシャワーですっきり目覚められる」と何とも気持ちの良いものです。
でもホントは髪にとっては心配な事もあるのです。まず、髪は夜寝ている間に作られます。寝る前の頭皮は清潔な方がよいわけです。したがってシャンプーは朝より夜がベター。
「あら、もちろん夜も洗っているのよ」という方も意外と少なくないらしいですね。不思議な事に皮脂は、洗い落とされる頻度が増えると、それに合わせて分泌量も増えるので、シャンプーは多くても1日に1度くらいで充分だと思います。ブローによる毛先のいたみも気になります。朝シャンで一番心配なのは、あわただしいシャンプーで、すすぎが不十分になる事です。きちんとすすげる時間の余裕と、急激なブローで毛先をいためないよう、充分ご注意ください。